きぬむすめ日記:2024年4月

島根県大田市で、きぬむすめというお米を生産している「ハヤシライス」こと林大輔です!
ここでは米農家の日常やお米のことを発信していこうと思っています。
少しでも農業や島根県に興味を持ってもらえると嬉しいです!

米作りにおける「田起こし」とは

お米を作る、つまり田んぼの準備をするうえで最初にやることは「田起こし」です。
土壌を整えるための作業であり、収穫量や品質に直結します。
田起こしは何度か行いますが、お米の収穫直後には翌年の準備として荒く耕して畝を立てる「荒起こし」を行うのが一般的です。(秋起こし)

荒起こしの重要性

荒起こしは収穫後の11月頃、田んぼが乾いた状態のときに行います。
この時期に耕し畝を立てることで、冬季の間に土壌が適切に整えられ、春になった際に種まきや植え付けがスムーズに行えるようになります。
また、畝を立てることで土壌の排水性が向上し、作物の根が水分や養分を効果的に吸収できるようになるのです。

雨の日が多い年の課題

農業は季節や天候に左右される不確定要素が多い分野です。
昨年2023年秋は雨の日が多く、秋起こしがなかなか出来ないまま冬を迎えてしまいました。
通常なら春までに排水口の設置や溝の掃除、修復といった作業を行いますが、年を越してしまった荒起こし作業が残り、今年はその排水の準備作業が遅れてしまいました。

米作りは一筋縄ではいかない!

雨の多い年は、荒起こし作業に備えて十分な準備が必要でした。
排水口の設置や溝の掃除、修復も大切な作業ですから、計画を立てて適切なタイミングで行うことが重要だと、改めて感じています。

とはいえ、農業は天候や季節に左右される不確定要素が多い分野ですから、雨の多い年における畝立て作業は特に難しいです。
私はまだまだ経験の浅い米農家ですが、ベテラン農家さんに相談すると「毎年同じようにいかないのが農業だ」という言葉が返ってきました。

周囲にこのようなベテラン農家さんがいてくださることは、私が大田市で農業を続けられる大きな理由のひとつです。
先人の知恵の活用や地域内での助け合いで、どんな年でもきぬむすめの豊作を目指したいと思います!